日本英語学会では、会員の学術研究成果を顕彰する制度が2003年度から導入されていますが、以下のように検討を重ねながらその整備・充実が図られてきています。
2003年4月に、若手研究者の育成と研究活動の促進を目的とし、学会創立20周年を記念して、日本英語学会新人賞が創設され、37歳以下(あるいは大学院修士課程修了10年以内)の学会員から応募された研究論文の中から受賞論文および佳作論文が選考され、学会誌English Linguisticsに掲載されることになりました。
2008年11月には、研究活動の推進と国際化をさらに図ることをめざして、新人賞への応募年齢が超えている中堅以上の研究者にも受賞の機会を広く提供できるように、選考対象を研究論文あるいは著書とする日本英語学会賞が新設されました。
新人賞については、2003年度から2009年度までの 7年間に27件の応募があり、厳しい審査を経て3件が日本英語学会新人賞佳作論文として選考されました。また、学会賞については、2009年度に受賞著書が1件選考されました。
2010年度に、日本英語学会編集委員会により学会誌English Linguisticsの掲載論文を選考対象としてEL研究奨励賞が新設されましたが、これを契機に、上述のような日本英語学会新人賞と日本英語学会賞の応募資格と選考対象の見直しが行われました。その結果、2010年10月に、前年度のEL研究奨励賞受賞論文を選考対象とし応募者の研究歴に応じて選考される日本英語学会新人賞と日本英語学会賞(論文)、および応募者の研究歴は問わず選考対象を著書とする日本英語学会賞(著書)の3つの部門からなる新たな学会賞の体制が設立されることになりました。
2011年度以降は、毎年 6月から10月にかけて日本英語学会新人賞、日本英語学会賞(論文)、日本英語学会賞(著書)の選考が厳正に行われ、11月に開催される日本英語学会大会の総会において受賞者への各賞の授与式が行われています。なお、選考結果報告は、学会のニューズレター『え~ごがく』および学会誌English Linguistics(2008年度以降の選考結果報告)に掲載され、学会のHPには、各年度の受賞者の「受賞の言葉」が掲載されています。
2014年度に、「EL研究奨励賞」が「EL論文賞」という名称に変更されました。
さらに、2015年度に大会優秀発表賞が新設され、2016年度に国際春季フォーラム優秀発表賞が創設されることになりました。これらの賞は、若手研究者の育成と研究活動を促進し活性化をはかるために、年次大会および国際春季フォーラムでの発表を対象に、優秀な発表をおこなった会員を顕彰するものです。受賞者には、会長名の表彰状が授与され、併せてニューズレター『え~ごがく』およびホームページで受賞者・演題等が公表されます。
(2015年4月)